床、建具、梁、柱など随所に木のやわらかな表情を取り入れ、三階建てのそれぞれの空間につながりを感じられる注文住宅です。井桁になった梁は構造としてだけでなく建具のレールとしても使え、オリジナル建具を使って自由自在に仕切ることができる仕組みとなっています。間仕切り壁として使えば部屋をつくることができ、その他サンルームやクローゼットをつくったりと、用途やシーンに合わせてさまざまなレイアウトを楽しむことができます。
折り返しになったシースルーの鉄骨階段が建物のほぼ中心に位置し、そこから各フロアへ移動でき、抜けの良い視界も広がります。トップライトから取り入れた光は、３階の一部ポリカーボネート床を通して２階キッチンスペースにも取り入れることができます。南側にメインの窓を設けて吹き抜けにすることで、より「階」の概念を払拭するようなつくりになっています。さらに壁塗装は白をベースに、場所によって色にわずかな濃淡をつけてあり、より光の奥行きやグラデーションを感じられる演出がなされています。建具やドアノブにも建築家がプロデュースする「戸戸シリーズ」オリジナルのエレメントを採用、ディテールにもこだわりが散りばめられた注文住宅が完成しました。