RENOVATION INTERVIEW

お施主様の体験談を交えた“リアルで飾らない”リノベーションストーリー

No.004

リノベーションインタビュー
物件:ご自宅リノベーション
工事費:375万円

「ボルダリング×コンクリートスラブ」 の遊べるアスレチックリノベーション住まい

東京都品川区大崎/1983年築/RC造/30.86㎡/1LDK

東京都品川区から神奈川県横浜市方面へと抜ける国道1号線、通称“第二京浜”に程近く、JR「大崎駅」や最近ではドラマやCMのロケ地などでも有名な「戸越銀座商店街」も徒歩圏内という利便性。そんな好立地ロケーションにあるマンションを「孫のためにリフォームしたい」という言葉どおり、ボルダリングの壁やうんてい、梯子など、ふつうの家では中々見られないような、リノベーションならではのパーツが生活空間のいたるところに散りばめられたお部屋です。

┃「孫が喜ぶようなリフォームにしたい」世代が紡ぐリノベーション物語

Cue:まずリノベーションをしようと思ったきっかけを教えてください。

S様:これまで亡くなった父がずっと住んでいた部屋で、空室のままではもったいないということで、引っ越すことにしたんです。けれど、そのままの状態で娘・孫と暮らしていくには不便そうに思えるところがあり、それでリノベーションをしようと決意しました。

Cue:居住人数が増えることに伴い、多様な使い方ができるお部屋にしたいというのは最初にお話しをいただいた時点からありましたよね。

S様:はい。家族それぞれの使い勝手がいいものにしたかったし、とくに孫が喜びそうな内装にしたいというのもあって。うんていや梯子、ボルダリングの壁は絶対つけてあげようと決めていました。

Cue:うんてい、梯子、ボルダリングの壁は、正にリノベーションならではのお部屋に仕上がりました。

S様:はい。家族みんなとても気に入っています。

Cue:以前の状態ではどんなところが不満だったのですか?

S様:まず室内に洗濯機置き場がなかったので、そこは解消したいというのがありました。雨が降るとじめっとして、部屋干しすると匂いも気になったし。

Cue:今回、洗濯機置き場を室内に設け、浴室乾燥の設備もつけました。

S様:そこは絶対条件でしたね。それと、長く住むとどうしても床など古くなっていた箇所があって。リフォームするなら、そういうところも一緒にやれたらいいなと思っていました。

┃キッチン造作棚の採用/不採用で迷った理由

 Cue:一か月が経ちましたが(実際に住んでみて)どうですか?

S様:生活動線がいい感じなので、スムーズに動けて生活しやすいですね。以前はサニタリーもなく、お風呂が玄関から見えてしまうような位置にありました。脱衣や洗面のスペースが独立してできたのは大きなポイントです。新しいキッチンも対面になったので、料理をしながら孫が勉強したり遊んだりしている様子もうかがえます。

Cue:お部屋が変わると、毎日の行動や考え方も変わってきますね。

S様:ええ、生活ががらっと変わりました。その点で言えば、収納については最初、良い意味で使い方が分からなくて戸惑いました。昔ながらの箪笥の引出しにしまっていた以前と、かなり様子がちがうなって。

Cue:主な収納はクローゼットが1つ、収納棚がLDK、廊下にそれぞれ1つずつ。玄関収納が1つの計4つあります。

S様:意外にも冬物・夏物が全部入ってしまって、それは実際に住んでみて驚いたことの一つです。玄関の壁かけフックもいいですね。あれのおかげで、床に物を置かずにすっきりさせることができるようになりました。収納力は確実に上がっていると実感しています。ただひとつ、心残りなのはキッチンの造作棚。打ち合わせのときに提案していただいたのですが、お断りしてしまったんですよね。

Cue:冷蔵庫を買い替えるかもしれないということで、冷蔵庫置場上部の造作棚は見送ることにしたんですよね。

S様:実際に毎日使ってみると、キッチン廻りの収納がちょっと足りないかなと感じるときがあります。今思えば、最初から言うことを聞いておけばよかったです(笑)。

 Cue:そういえば以前のままの冷蔵庫を引き続き使用していますね。

S様:そうなんです、まだ買い替えができていなくて。このままでも物足りてはいるんです。

Cue:冷蔵庫のサイズ感って非常に難しいところですよね。

S様:時期によって変わりますものね。お正月の買いだめとか、夏休み中のお弁当づくりとか。

Cue:スーパーへは毎日行っているのですか?

S様:そうですね、今のところ毎日行っています。

Cue:この立地だから(最寄スーパーから徒歩2分)助かる部分ですよね。そういった環境的要素も内装に関わってくるというのが、リノベーションの面白いところであり、難しいところでもあると思います。

┃オリジナルで整理整頓された“特別空間”に住むことで変化したこと

Cue:今回のリノベーションは、ふつうではなかなか見られないようなものが盛り込まれたお部屋に仕上がりました。一番のお気に入りの場所、過ごし方などはありますか?

S様:やっぱりキッチンですね。洗い物をしていて、ふと部屋を見回したとき、「ああいいなあ」って思えます。

Cue:キッチンでお料理をしながらでもお部屋全体が見渡せますよね。

S様:見渡せるのもそうだし、オリジナルでありながら整理整頓もされた「特別な空間」っていう気持ち良さもあります。以前は古い内装だから余計ごちゃっとして見えてしまっていたんですけど。やはりこれだけ効率の良い収納があるので、家の中を整えておけるのは良いですね。子供部屋も、扉がなくて枠になっているから、部屋が広く感じるし、自然と孫とのコミュニケーションも多くなります。

Cue:お孫さんの感想はどうですか?

S様:孫は全部気に入っているみたいで、アスレチック部分は、ときどき遊びに来る他の孫たちにも大人気なんです。親戚一同が自然と集まる機会が増えたというのも、とっても嬉しい変化。それと床の感じもお気に入りで、遊ぶときにごろごろしたりできるので。

Cue:今回採用したのは、オーク材の無垢フローリングでした。当初から床の傷みはネックポイントに上がっていましたので、予算を調節しながらなるべく良いものを探しました。あえて残してある少し粗い手触りなど、無垢フローリングの好さが感じられると思います。では反対に、ここはもう少しというところはありますか?

S様:やっぱりキッチンの造作棚ですね。自分でいらないっていったのに(笑)。住んでみて初めて、本当に大事な提案をしてくれていたんだなってことに気づきました。とりあえずでも付けておけばよかったかな。そういうところで言えば、子供部屋の棚ももうちょっと多かったら良かったと感じています。もう少し本とか教科書とか、ぴったりなサイズで置けたらいいんだけど。ここの段数は、増やすことはできるんですか?

Cue:可動棚ですので可能ですよ。小学生→中学生とか、お孫さんの勉強量に合わせて変えていくといいかも知れませんね。

S様:そうなんですね。じゃあちょっと考えてみますね。

Cue:住んでみて気づくこともたくさんあると思いますので、また物足りなさを感じるところが出てくるかも知れません。住んでから追加していけるのもリフォーム・リノベーションの魅力だと思いますので、必要があればまたお気軽にご相談ください。

インタビュアー/写真撮影:小川 泉

《DATA》
マンションS様邸
物件:持ち家リノベーション
所在:東京都品川区大崎
築年数:1983年
構造:RC造4階建
占有面積:30.86㎡
リノベーション完了:2015年8月
総工事費:375万円

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