リノベーション施工事例 Case Study

ネコの奔放さで間仕切り、イヌの寄り添いが床を決める家

東京都杉並区西荻窪 リノベーションプロジェクト

専有面積:52.44㎡
構造:RC造8階建1階
所在地:東京都板橋区西荻窪
家族構成:夫:会社員32歳、妻:ライター30歳、イヌ:ゴールデンレトリバー4歳、ネコ1:雑種ミケ猫6歳、ネコ2:雑種黒猫3歳。
リノベ女子ーズ座談会インタビュアープロジェクト担当:渡邉

家族の一員であるペットと一緒に、もっと自由でもっと快適に暮らせる家を

どこにいてもお互いの気配が感じられ、かつ、人間も犬も猫も、それぞれが快適で、それぞれが落ち着くことのできる家にしたい。
寝るときも、食べるときも、くつろぐときも。
ペットも含めてみんなにとっての過ごしやすい家にしたい。
それがクライアントの願い。

 

コンセプトスケッチ

 

コンセプト

人にとっての快適とはどんな場所だろう?
そう考える時と全く同じように、犬にとっての快適、猫にとっての快適を考えることから始める。
そうすると、自ずと、3つの要素が見えてきた。
犬にとっては、主人の足元、見上げるレベル、それら寄り添う場所の連続とその動線が大切であること。
そして猫にとっては、キャットウォークを利用して自分のテリトリーが見下ろせる場所と、自由奔放に八方に飛び回れるルート。

そして人は、それらによって規定された緩やかな間仕切り空間の中で、どこにいてもペットの存在を感じることができつつ、かつ、全体と一体的に繋げて、広々とした空間であること。
そのように、人と犬と猫は、それぞれが感じる落ち着いて過ごせる空間や床の高さの違いによって、 時には間仕切り、時には繋がりながら、分け隔てなく、みんなが快適に一緒に暮らせる家となるよう計画した。

 

床の高さ説明スケッチ

 

床は大きく3種類設定する。
犬がメインの0レベル。
人がメインの350レベル。
猫のメインの1800レベルの3つ。
玄関から庭まで、犬の動線が続く途中に、人の動線がある。その上に猫の動線もある。
キッチンとダイニングテーブルをつなぐ動線と、リビング的空間との上部を縦横無尽に猫の動線が交差し、犬の動線も入り込んでくる。
クローゼットを間仕切り代わりとしたり、キャットタワー的な猫の動線がとうせんぼすることで、また、緩やかな間仕切りが生まれ、空間を仕切る。
そのように、人と犬と猫のそれぞれの暮らしが交錯することで、家全体を規定しながら、寝室的空間、ダイニング的空間、リビング的空間を作っている。
部分的な断面計画概要

 

メインの居場所となるレベル以外に、700と1300のレベルを設ける。
これは猫がキャットタワーの足掛かりとして利用することもあるが、人にとっては棚やテーブルとしての高さとなり、空間を仕切ってく時に活躍するレベルとなる。
そして時には、犬も350レベルでくつろぎ、猫も700レベルに降りてきて、人も700レベルのベットで寝起きしてそれぞれのレベルでの過ごし方が少しづつ混ざってくることで、全体として区別がなく、一体的に自由で快適に暮らせる空間となっている。

平面全体カラー

水回りスケッチ

犬が思いっきり「おかえり!」できるエントランス。
そこから足洗い、足拭きの洗面空間へと一体的に繋がり、そこには人のために洗面台も設置。
犬と一緒に水回りを共有することで手間を省くだけでなく、人にとっても腰が痛くない高さ(+700)まで犬を階段状の床で上げて洗うことができるので楽チン。
その上には猫のためのキャットウォークがあり、見下ろしながら、時には降りてきて、一緒に水飲みや、身体を洗うこともできるようにしている。
土間の床は犬にとってひんやり冷たく、気持ちの良い床であり、犬も猫も人も、ゆったりくつろぎながら休むことのできるベットルーム的空間を形成している。
その周りには、キャットウォークの下のスペースにハンガーパイプを設け、そこをオープンクローゼットとして利用することで、その服のヴォリュームが一種のオブジェでもあり、インテリアでもあり、間仕切り壁となっている。

ダイニングスケッチ

ダイニング側にはキャットタワーを降りてきて猫が食事をしたり、土間で犬が、テーブルで人が一緒に食事の時間を共有できるようになっている。
ダイニング空間をリビング空間は、犬の寄り添いの場所によって大きく2箇所に分断し、デッキリビングと、アウトリビングに分かれている。
デッキリビングからも外のグリーンテラスにアプローチでき、ゴロゴロ できる。
アウトリビングからはテーブルを繋げて一体的に利用し、アクティブに活用する。
リビングとダイニングの空間の上には、8の字のようにキャットウォークが繋がり、いろんな場所で猫が降りてくることもできるし、見下ろしていることもできる。
キャットウォークの板材は、時に間接照明のレフ板的役割を果たしたり、プロジェクターを吊したり、ハンガーパイプを吊したりと、家の中で必要で勝つ重要な様々な要素を付与することができるため、とても大切なツールとなっている。
猫が自由で、奔放に家の中で暮らせる空間にすることが、同時に、いろんな場所を間仕切ることになり、照明が設置でき、収納ができ、そして、犬が足元に寄り添い、外遊びのために椅子の側に座り込んで昼寝したりすることで、人と、犬と猫のそれぞれの居場所を規定して、みんなが自由で快適な家となるよう計画した。

リビングスケッチ
キャットタワースケッチ

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図面・概要

所在地

東京都杉並区西荻窪

構造

RC造8階建1階

専有面積

52.44㎡

家族構成

夫:会社員32歳、妻:ライター30歳、イヌ:ゴールデンレトリバー4歳、ネコ1:雑種ミケ猫6歳、ネコ2:雑種黒猫3歳。

この住まいを担当したスタッフ

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